グレースケールで紙原稿

グレー（グレースケール）で原稿を作りプリンタで出力する時は注意が必要になります。

印刷は基本的に白（インクの付かない所）と黒（インクの付く所）の組み合わせで印刷されますので、原稿は白と黒のみで出力頂くことになります。

グレー（グレースケール）で作った原稿をプリンタで出力し入稿する場合、プリンタの種類によっては白と黒がきれいに出ず印刷に適さないものがあります。

インクジェットプリンタ

写真出力を念頭に作られているプリンタのため、精度が高く目が大変細かく印刷されます。

フルカラー出力する場合は綺麗ですが、本文をグレースケール出力する場合は同人誌の紙版印刷には向いていません。

プリンタ出力の目が大変細かく印刷されてしまいますので、薄い所は飛んでしまい、濃い所は真っ黒に潰れてしまいます。
印刷の１色インク（例：スミ）では中間色のグレーを再現することが出来ないため、中間色を出力すると飛んでしまい、潰れの原因になります。

黒と白のみの文字原稿、フルカラー原稿を出力するには問題はありませんが、本文のグレースケールでそのまま出力するには印刷結果と元データが著しく異なってしまうためお勧め出来ません。

グレースケールデータ出力（インクジェット・カラーインク使用）

プリンタ出力　一部拡大図		印刷結果
	→

グレースケールデータをそのまま出力するとグレー部分も綺麗に出力されます。しかし、このグレーの部分は大変細かな点になっております。しかも、黒以外に赤・青・黄を含んでいます。印刷時にインクが乗る黒点の部分が明確でないため、上の印刷結果のような仕上がりになってしまいます。淡い部分はまったく印刷されず、濃い部分はかすれたり潰れたりしてしまいます。

［注意点］

本文原稿の作成に使用する場合は、黒インクのみ使用して（色インクを使用しない設定にして）出力してください。
小説原稿のように白と黒で出力していただければ問題はありません。
データがグレー部分を含む場合はプリンタで出力する前に白黒に変換してください。
色・グレー等は絶対に使わないで黒と白のみ（２値画像）で出力してください。点の部分が細かいと綺麗に印刷が出来ない場合があります。

モノクロレーザープリンタ

出力は白と黒のみでされますので、出力しても白黒の目になります。画線部に関しては問題はありません。

［注意点］

アミ点やトーンの部分が細か過ぎたりムラがあると綺麗に印刷されません。
アミの濃度（%）が高いと印刷で潰れてしまいます。
出力をあまり厚い紙にすると、トナーの定着が悪く剥がれてくる事があります。トナーが薄い場合は印刷に出ない場合があります。

グレースケールデータ出力（モノクロレーザー）

プリンタ出力　一部拡大図		印刷結果
	→

グレーで作られた部分も出力時に白黒のアミ点になり、原画に近い綺麗な仕上がりになります。

絵をアミ点で表現する方法

グレースケールで作られた原稿を綺麗に印刷するためには原稿をアミ点で出力する必要があります。以下の方法でアミ点化し入稿ください。

グレースケールのまま出力した原稿を入稿いただいて当社であみかけ処理（別途料金要）を依頼する。

綺麗に印刷できますが、線画の部分にも若干アミがかかってしまいます。
白黒で出力されるモノクロレーザープリンタ、白黒コピー機を使用して白と黒のみのアミ点で出力したものを原稿とする。

カラーコピー機では中間色が再現出来、細かいアミにする機能が付いている機種があるため印刷原稿には適しません。

カラーコピー機の白黒コピーと印刷の出来上がりはまったく別のものになります。
トーンと同様にアミ点が小さすぎたり線数が高すぎると、潰れの原因になりますので注意が必要です。

ご利用になったプリンタの印字品質に影響されますので、原稿の状態によっては必ずしも綺麗に印刷されません。
本文データ入稿する

本文データ入稿されればグレーで作られた原稿も綺麗に印刷されます。
Adobe Photoshop を持っている場合はモノクロ２値化しインクジェットで出力する。

以下の手順でモノクロ2階調化してください。

イメージ　→　モード　→　モノクロ2階調　→　種類　使用を「ハーフトーンスクリーン」を選択　→　ハーフトーンスクリーンの線数・角度・網点形状を入力